Country Gentlemanを立ち上げてから、もうすぐ2年が過ぎようとしています。
振り返ってみれば本当にあっという間でした。
アメリカの25セントをコインリングにして販売し始めたのが始まりですが、今ではフラットウェアアクセサリーを中心として、色々な作品を制作してきました。
2年間ブランドを走らせてきて思うことは、「やっぱりヴィンテージっていいな」ということです。
もちろん全くのゼロから自分のデザインを作り上げていく、というのも憧れるところであり、これからの展望の一つではあるのですが、、
ヴィンテージがいいところというのは、それ自体が経てきた”歴史”があることです。
Country Gentlemanでは一つ一つの作品を発表する際に、必ずその背景にある”歴史”を深く調べあげます。
どんな素材で、何年前に製造されたのか。デザイナーは誰で、制作された頃はどんな時代だったのか。
歴史を一つ一つ調べていくことで、その素材が持つ意味合いやデザインに深みを感じることができます。
例えば、1920年代まで上流階級の間では、耳に穴を開けてピアスをすることはあまり好ましく見られていませんでした。
現代で言えば不良のように見られてしまったようです。
しかしそれは1951年に王位を継承することとなったイギリスのエリザベス王女によって覆されます。
エリザベス王女が王室からピアスを贈られそれを着用すると、世間の女性はこぞってピアスを身に付けるようになりました。
これはつまり、1920年代以前に製造されたピアスは、自己主張をしっかりできた女性が身につけていたピアスである。
というストーリーを含んだアクセサリーとなるのです。
今日作られたアクセサリーも、それはそれで美しいのだとは思います。それでも、ヴィンテージ素材の魅力は、そんな歴史が語りかけてくれるところだと思うのです。
思わず誰かに話したくなるような”歴史”を毎日身につけていただくことで、現在を飛び越えてはるかな歴史に思いを馳せることは、ヴィンテージアクセサリーにしかできないことではないか、と思っています。
Country Gentlemanが生み出す作品には、ひとつ一つがそんなストーリーを含有した、味わい深いアクセサリーであるように、という願いが込められています。