当カントリージェントルマンでは、世界的に有名な銀食器ブランドのヴィンテージバターナイフから、バングルやリングなどへリメイクしたものを制作・販売しております。
今回はその中で得た知識をもとに、銀食器のお手入れ方法についてご説明したいと思います。
私たちが食事をする際に使うフォークやスプーン。現代ではステンレスが主流となっています。
美しい輝きを放つ銀食器は、値段の高価さとお手入れの手間から徐々に使う人は少なくなり、今ではほとんど見かける機会は少なくなりました。
しかし未だにその美しさに魅せられ、食事に銀食器を用いる方も少なからずいらっしゃいます。
今回はそんな方のため、またこれから銀食器を日常に生活に取り入れようとしている方のために、銀食器のお手入れについてまとめてみたいと思います。
銀食器とは
銀食器にといっても、銀メッキでできたものやスターリングシルバーで作られたものなど、その含有量は製品によって異なります。
そもそも銀食器とはスターリングシルバーで作られることが多かったのですが、銀は非常にやわらかい金属であるため、耐久性を考え硬い合金にメッキを施した銀メッキが主流となってきました。
また銀は硫黄の成分に弱く、適切な手入れを施さなければくすみや腐食が進行します。(これを硫化と呼びます。)温泉にシルバージュエリーを着けたまま入浴すると、上がったときに真っ黒になるのも、この硫黄が要因となっているのです。
本記事では、スターリングシルバー(シルバー925)で作られた製品を前提としてお話していきたいと思います。
銀食器のお手入れ
銀食器のくすみや腐食を最小限に抑える一番の方法は、食事で使用した直後に温水ですすぎその後通常の食器用洗剤で洗浄することです。
これにより、銀と相互作用して変色させる可能性のある化学物質を除去することができます。
ちなみに銀食器のセット(フォーク・スプーン・ナイフ)の中でも、フォークは食べ物と最も多く触れるため、他の銀食器よりも変色する可能性が高いといえます。
銀食器で食事をすると、食品に含まれる成分により銀がくすんだり腐食を進行させることがあります。
例えば、卵やチーズは、高いレベルの硫黄を含有すると言われており、普通の食品よりも銀食器に与える影響は大きいのです。
そのため使用後に銀食器についた食品を洗い流さないと、銀がくすんだり腐食する原因となります。
銀食器を磨く際には、非研磨性のスポンジまたは布を使用して石鹸や洗剤で洗い、温水ですすいだ後柔らかく糸くずの出ない布で拭きあげた後完全に乾燥させます。
銀はその特性上、簡単に傷つきやすい可鍛性の金属であるため、硬いものでこすったりしないようにしなければなりません。この理由から、銀製のカトラリーは、お互いに衝突して損傷しないように個別に洗うことが大切なのです。
銀はそのように柔らかい金属であり、実用には銅のような硬い物質と組み合わせる必要があることを覚えておく必要があります。(シルバー925とは、925/1000の高い割合で銀が含まれていることを表しており、残りの75/1000は銅などの硬い金属が含まれています)
銀にひっかき傷や円形の傷などが見える場合には、磨きすぎていることが疑われますので、その際には洗い方を見直す必要があるかもしれません。
食器洗い機でも銀食器を洗うことができますが、互いに擦れあって損傷することを最小限に抑えるため、洗う前に銀食器同士が間隔をあけて離れていることを確認してください。
特に、銀はステンレスの製品から離す必要があります。なぜなら、銀とステンレスの食器がくっついたまま洗浄することで、化学反応によって銀が変色する可能性があるからです。
食器洗い機での戦場が完了したら、取り出して完全に乾かします。ポイントはシルバーの食器は長時間濡らさないことです。乾燥させることなく一晩放置したりすることは、くすみや腐食の進行を早める恐れがありますので、注意が必要です。
銀食器の大敵は湿気と硫黄
銀は乾燥した気候よりも、湿度の高い環境でより早く変色する可能性があります。そのため、長期的に銀食器を保存する場合には乾燥した場所に安置しておく必要があります。
乾燥剤を入れた状態で密封して安置するのがお勧めの保存方法です。
また、硫黄が銀と接触すると、表面に硫化銀が形成されます。通常銀色の銀食器が黄色く変色してきたら、硫化銀が発生している恐れがあります。
銀食器をまったくお手入れせずそのまま放置すると、美しい銀色はくすんだ褐色へと変わります。また重度に酸化した場合、暗褐色または青色または黒色の斑点のようなものが現れてくる可能性もあります。
変色をした場合には、シルバーポリッシュと呼ばれる研磨剤入りの布で拭くと、軽く汚れた程度であればすぐに輝きを元に戻すことができます。
もしひどく変色している場合は、工業用洗浄製品を使って輝きを取り戻します。アマゾンなどで探してみると、いくつかのタイプの洗浄製品があります。基本的には2種類のものがあります。
まずひとつはペースト状のものです。乾燥した柔らかい布の上にペーストを塗布し、銀製品の輝きが回復するまで変色した部分にこするだけです。
ふたつ目は、銀食器を浸したり漬けたりして洗浄することができる、液体のものです。注意点としては、絶対にその液体を目に触れてさせてはならないことです。
皮膚に触れた場合、患部を直ちに洗う必要がありますし、さらには浸漬が行われている部屋も換気をよくしておかなければなりません。
これら液体に銀食器を浸すことで、手が届きにくい部分でもきれいに洗浄することができるのです。
お手入れは確かに手間がかかります。しかし銀食器にはそれを補って余りある美しさを楽しむことができるという利点があります。
いつもの食事を特別なものにしてくれたり、食事の際に銀の柔らかな触感を楽しむことができます。ヴィンテージの銀食器にもさまざまなものがあり、現在でも手軽に入手することができます。
当カントリージェントルマンの銀食器リメイクアクセサリー
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