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新作制作過程のご紹介(ヴィンテージボロネッカチーフ"Thick & Thin")



Country Gentlemanです。


ようやく自分の仕事がひと段落(正確にはしてはいないのですが・・・)というところになり、少しずつ活動を再開していければと思っております。


その第一弾として進めておりましたのが、ヴィンテージボロネッカチーフ(Vintage Boro Neckerchief)の新たなバージョン、"Thick & Thin"です。


そもそもヴィンテージボロネッカチーフはカントリージェントルマンの完全オリジナルプロダクトとして、既に販売はしておりました。


ヴィンテージボロネッカチーフ

ヴィンテージボロネッカチーフ No.2


しかし一つ、また一つとお客様のもとに旅立っていくネッカチーフを見送り、残すところあと1つの作品を残すのみとなりました。


同じスタイル、形状にて制作することもできはしたのですが、頭の中ではまた別の興味深いスタイルが浮かんできており、そちらの新規制作に取り掛かることにしました。


今回はその制作過程の旅に、少しだけお付き合いいただけますと幸いです。

 

素材探し


そもそも、このヴィンテージボロネッカチーフ(Vintage Boro Neckerchief)は、3つのヴィンテージ素材から制作しております。


  1. ボロ(明治〜大正時代頃)

  2. ヴィンテージバンダナ(1960年代〜1980年代)

  3. ヴィンテージフラワーサック・フィードサック(1950〜1960年代)

既に前回集めた上記ヴィンテージ素材も枯渇し始めていたため、また一から収集するところから始まります。

 

ボロを探す旅


私は現在故郷の福島で活動を行っているのですが、このボロ収集の時ほど福島に生まれてよかったと思えることはありません。


福島県の会津若松と呼ばれる地方は、会津藩の城下町として栄えました。そのためこの地域では様々なボロを手に入れることができるのです。


しかしながらまだまだ日本人はボロの魅力に気づいている若年層が少なく、そもそもの需要が少なければ供給側も熱心には収集をしなくなっていってしまいます。


幸いなことに以前知人から良質なボロを収集しているお店をご紹介いただき、今回もそちらへお邪魔することにしました。


棚に綺麗に並べられているボロは、私にとっては高級ブティックの棚を眺めるよりも心が沸き立ちます。


一つ一つ丁寧に取り出し、今から100年以上も前の職人が生み出した美しい模様の数々を味わいながら、しっかりと吟味して選び出します。


そして今回手に入れたボロがこちらになります。

明治〜大正頃のボロ数点

一つ一つが特徴のある型で染め上げられた美しい模様を持ち、置かれた場所や使用環境によってそれぞれ違う色の濃さをしています。


私のお気に入りはこちらのダイナミックな模様が印象的なボロです。

木綿の記事に大胆な模様が染め上げられたボロ

中央には向日葵のような菊のような柄が配置され、それらを囲むように有機的なモチーフが添えられています。


個人的にあまりに気に入ってしまい、2つも手に入れてしまいました。


また、こちらは模様が細かいボロです。

細やかな模様が印象的なボロ

ここからのお話ははうろ覚えで大変恐縮であり、さらに言えば誤った情報が含まれる可能性がございます。


お読みの皆様におかれましてはその点ご了承の上、またご先達の皆様におかれましては是非とも厳しいご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。


こちらのボロを眺めていた際に、店主の方に「それは中形だね、型が細かいでしょう?」という言葉をかけていただきました。(確か”中形”だったと思うのですが、、少し自信がありません。)


その後調べてみると、これらの模様は型を使って染められていくのですが、型の大きさごとに大形、中形、小形という風に分けられているようです。


そのようなお話を受けて、めでたくこちらのボロも手に入れることになりました。

 

ヴィンテージバンダナ探しの旅

次に集めた素材が、ヴィンテージバンダナです。


ヴィンテージバンダナは比較的判別がしやすく、また個体数も多いことから収集がしやすい素材とも言えます。


今回も1960-1980年代(今から63-40年ほど前)のヴィンテージバンダナを、赤とネイビーの2色に絞って一つ一つ丁寧に収集してきました。

大量のヴィンテージバンダナ

ヴィンテージバンダナか否かを見分けるポイントは大きく分けて2つあり、それが「セルビッジ(片耳)」「表記」となります。


例えばこちらのバンダナは、おそらく1960年代のヴィンテージバンダナと推察されます。

1960年代のヴィンテージバンダナ

その理由としては「セルビッジがあり、表記がGUARANTEED FAST COLOR ALL COTTON RN14193」と書かれていることから判別が可能となります。


セルビッジとはバンダナの4辺のうち1辺が縫い目がない状態のものを指し、さらに表記に“MADE IN U.S.A”または“MADE IN AMERICA”が含まれていないことから、


このバンダナは60年代のものである可能性が非常に高いということが分かります。

 

フラワーサック・フィードサック探しの旅


最後に収集を始めたのが、アメリカの1950-60年代頃のヴィンテージの小麦袋・飼料袋(フラワーサック・フォードサック)でした。


これまでも様々なルートから、状態がよくデザインが美しいものを探してはいたものの、なかなか心を惹かれるものに出会わないまま、ただただ時間だけが過ぎていきました。


そんな中、最近ようやく見つけたのが、アメリカのウィスコンシン州でカントリーグッズや納屋、牧場などで使われていたヴィンテージ品を取り扱う、個人経営のお店でした。


そのお店で取り揃えられている素晴らしいラインナップはもちろんですが、特に私が心惹かれたのがこちらのフィードサックです。

美しい模様のヴィンテージフィードサック

こちらは1950-1960年代のものと見られる、ヴィンテージのフィードサック(飼料袋)となります。


まだ正確な年代判定の調査は進めていないのですが、とにかく私はこの美しいスカイブルー、目の覚めるようなレッド、何より柔らかな羽がリボンで結ばれているようなこのデザインに一目惚れし、すぐに購入を決めました。


詳しくは別記事(フラワーサック・フィードサックの知られざる歴史)でもご紹介しておりますが、

「小麦粉袋や飼料袋がなぜこんなにカラフルで可愛らしいのか」と、疑問に思われる方もいらっしゃることかと思います。


実はこの頃(1950-1960年代以前)の小麦粉袋、飼料袋はアメリカの多くの家庭で、服を作るための布として重宝されていました。

1950年から1960年代のヴィンテージ生地

※これがフィードサックに張り付けられているラベルです。布として使用する際に綺麗に剥がれるよう、水に濡らすと簡単に剥がれる特殊な糊で張り付けられています。


第一次世界大戦、世界恐慌から第二次世界大戦を経て貧困にあえぐアメリカ国民の中には、服を買うことすらままならない人々が多く存在し、そこで彼らは小麦袋や飼料袋を服に仕立てることで、何とか日々の生活をしのいでいました。


そのような歴史の中で、当時の小麦会社や飼料会社は

「袋を衣服に仕立てる人が多いのであれば、最初から袋をカラフルで衣服に適したデザインにすることで、さらに売り上げが上がるかもしれない」との考えから、


わざわざ専任のテキスタイルデザイナーを雇うなどして、様々なデザインの袋を製作して販売していったため、

今回ご紹介するような素敵なデザインのフィードサックが誕生したという流れがあります。


この他にも、別のルートから面積は小さいもののデザインに惹かれた美しいフラワーサックも複数点手に入れることができました。

赤、白、ネイビーを主体に収集したヴィンテージ生地

これにて、新しいデザインのヴィンテージボロネッカチーフの3つの素材全てが、十分過ぎるほど豊富に揃いました。

 

鋭意制作中


現在これらこだわりのヴィンテージ素材3つを組み合わせて、一つのヴィンテージボロネッカチーフを制作しております。


9月中には数点販売予定となりますため、これまでに見たことのないような新しい形をギミックを、ぜひお試しいただけますと幸いです。


Country Gentleman






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