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2022年、新年のご挨拶とこれからのカントリージェントルマン。


ヴィンテージの夜明け

新年明けましておめでとうございます。


気がつけば1月ももう半ばとなり、年々時が経つのが早くなることに驚くばかりです。


当ブランド、カントリージェントルマンは私一人で全ての工程を行なっているため、何かイレギュラーなスケジュールが入ればすぐに全ての計画が変わってしまい、


昨年はなかなか思うように新作の発表や、知られざる歴史について言及することもできずにおりました。


そのため、定期的に訪れてくださっている皆様へ大変申し訳ない気持ちでおりました。


”今年の抱負”などと、大それた話は私の性格上そぐわないものではあるのですが、今年あえてそれを掲げるとすればどんなものになるだろう。と少し考える時間があり、


今回はそれを皆様へ、ある種の”告白”のような形でお伝えができればと思いながら本記事を執筆しております。

 

驚きは人類の最上の部分である。


ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

とは、かの有名なヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(ナポレオンが愛読した「若きウェルテルの悩み」の執筆者であり、世界中に愛読者を持つドイツの文豪)の言葉です。


記憶力がそれほど良くない自分が、彼の著作の中で珍しく覚えている言葉の1つなのですが、我々人間は多くの経験や時間を過ごす中で、この”驚く”という機会からどんどん離れていく気がします。


特に現在のコロナ下においては、インスピレーションを得るために海外へ旅に出ることも、新しい視点を学ぶために人に会うことも非常に難しくなっています。


そんな中、我々はこれまで以上に”驚くモノ”や”驚くコト”から離れてしまっている気がしてならないのです。


であるからこそ、今年カントリージェントルマンはヴィンテージフリークである皆様に、

「新鮮な”驚き”」をご提供していきたいと思いました。


また、かのアルベルト・アインシュタインの言葉に、「空想は知識より重要である。知識には限界があるが、想像力は世界を包み込む。」というものがあります。

イメージの力は無限大

物理的な移動が難しい現代だからこそ、空想力・想像力を世界へと広げ、時には時空さえも超えながら、


まだ誰も見たことがない作品を生み出すことで、「”驚き”を与えるヴィンテージ作品づくり」へと繋げていければ。


そんなイメージで、今年一年を過ごしていければと思っております。

 

今年一年をどんな形で終わらせたいか

などと新年早々口にすると、「鬼に笑われてしまう」そうですが、それでも私はこの一年の「始まり」のタイミングで、「終わり」に目を向けてみたいと考えました。


目を閉じて心を落ち着け、一息ついた時に自分の瞼の裏側に浮かんできたのは、まだこの世に生まれ出ていない沢山の作品たちでした。


まだ誰も見たことがない、それでいて失われつつある美しい歴史をバックグラウンドにもつ、驚きを与えてくれるような作品を、この一年の終わりにずらっと並べながら一人悦に入りたい。


そんなイメージがふっと湧いてきました。


だからこそ今年は、「1ヶ月に最低1つの新作を発表する」ことを1つの目標に掲げ、制作活動を行いたいと思いました。


「できない約束はしない」というのが自分のモットーでもありましたが、今年は少しだけ冒険をして、自分を奮い立たせてみたいと思います。

 

すでに具現化した2つの”新作”

ヴィンテージアクセサリーの新作

実は今、私の手元には新しく製作した「これまでに誰も見たことがないような作品」が2つ置かれています。


この作品をどのようにご紹介すれば、その魅力を最大限に引き出せるかを試行錯誤しながら、現在さまざまな準備を進めております。


さらに1月中には、ご好評をいただいているヴィンテージボロネッカチーフの新色を5点ほどご紹介する予定もあり、


これまで定期的に当ブランドサイトへご訪問いただいてきた常連の皆様にも、きっと楽しんでいただけるようなご報告ができるのではないかと思っております。


正直に申し上げてしまえば、このブランドは私の”生業”ではありません。しかし単なる”趣味”とも全く異なる位置づけであると自分では感じています。


だからこそ、血の通わないビジネスのような、一過性のつまらないムーブメントではなく、自分が心から良いと思える作品を、心からの笑顔でお届けできるような作品を、皆様にお送りしていきたいと心から願っています。


筆を置く前に、未だ終結の兆しが見えない現代の悪夢の中で、皆様に一つの味わい深い言葉をお送りしたいと思います。


尺蠖の屈するは、もって信びんことを求むるなり」(「易経」繋辞下伝より)


尺取り虫が身を縮めるのは、次に伸びるためである。龍が伏するのは次に大空高く飛翔するためである。


翻っては、「人間が落ち込んだり苦難に陥ったとしても、それはまた立ち上がるために必要不可欠なことである」ということであろうと、自分は認識しています。


正負の法則ではありませんが、自由が制限されているからこそ自己を省み、内側に深く掘り進むということ。

その先には、きっと大きく羽ばたける胸のすくような美しい青空が広がると信じて。


皆様の一年が、笑顔で満ち溢れた実り多いものとなりますよう、福島の片田舎から祈っております。


Country Gentleman


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