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新作のご紹介:ヴィンテージドライブインシアターネックレス

タイトルを読んでも、一体どんな作品なのか全く分からない。


今回はそんな、これまでになく”特殊”なアクセサリーのご紹介をさせていただきます。

ヴィンテージドライブインシアターネックレス

今回ご紹介する作品は、おそらくこれまでアクセサリーの素材として用いられることがほとんどなかったであろう”ヴィンテージチケット”と”ヴィンテージフィルム”を採用し、全ての工程を手作業で仕上げたフルハンドメイドのアクセサリー(ネックレス)となります。


私が愛する、”失われつつある”素晴らしい文化の一つ、”ドライブインシアター”の歴史を絡めながら、その文化自体を体現してくれるような、この特別なアクセサリーについてご紹介させていただきます。

 

ヴィンテージドライブインシアターネックレス


現代の若い方々はご存知ない方も多いかもしれませんが、


ドライブインシアターを一言で言えば「広大な駐車場に車を停め、そこを観客席として前方の巨大スクリーンで映画を見ることができる場所」と言えるかと思います。



(ちなみにその発祥の地はアメリカ、1930年頃から多くの人気を獲得し始めました。)

近年のドライブインシアターの様子

今でこそNetflixなど自宅やスマホで簡単に映画を見ることができるようになりましたが、ほんの数十年前までこのドライブインシアターは、アメリカを中心に非常に人気があったカルチャーの一つでした。


ビデオカセット、TVの普及、DVDの登場、そしてストリーミングサービスの台頭により、この文化は衰退の一途を辿ってはいますが、


映画が簡単に、そしていつどこでも見られるようになった現代だからこそ、車を飛ばして屋台でポップコーンを買い、チケットを買って巨大なスクリーンで映画を見るというその手間にこそ価値を見出す人々から、今でも愛されています。


そんな愛すべき、失われつつある素晴らしい文化をアクセサリーとして表現したいと思い立ち、長い試行錯誤の上で辿り着いたのが今回ご紹介する、ヴィンテージドライブインシアターネックレスとなります。



※さらに詳しくお知りになりたい方は、別記事ドライブインシアターの歴史とその魅力もぜひご覧ください。


さて、そんな文化を背景に置き、今回使用したヴィンテージ素材は、”ヴィンテージチケット”と”ヴィンテージフィルム”となります。


いずれの素材もそのままではアクセサリーとしては使用できないような薄く破れやすい素材ですが、特殊な樹脂で包み込むことでヴィンテージの風合いはそのままに、特別なビーズへ生まれ変わらせることに成功しました。

ヴィンテージチケットビーズ

ヴィンテージチケットは、レッド、ブルー、ベージュ、オレンジの4色で、今回はまず「レッド×ベージュ」の発売となります。


また、一見ただの黒いビーズにしか見えないこちらが、ヴィンテージフィルムを使用したこれまでにない全く新しいビーズとなります。


ヴィンテージフィルムビーズ

光にかざすと、当時の赴きをそのままに美しい女優の姿を確認することができます。


そしてネックレスの留め具は、これもヴィンテージの銀食器を一つ一つ加工して1から製作したもので、さらには今回から当ブランド”Country Gentleman(カントリージェントルマン)”の刻印を施した、


オリジナルタグを追加。中心には制作番号(シリアルナンバー)も一つ一つ丁寧に打刻した仕様となっております。


スターリングシルバー製のオリジナルタグ

ぜひ、この機会にお試しをいただければと思います。


さてここからは、一つ一つのヴィンテージ素材が持つ素敵で味わい深い歴史をご紹介してまいります。

 

ヴィンテージチケット”Wayne Drive-In Theatre


こちらのチケットは、アメリカはミシガン州で1949年5月20日から1990年の7月14日まで営業していた、実在のドライブインシアター「ウェインドライブインシアター -Wayne Drive-In Theatre-」で使用されていたヴィンテージチケットです。

ヴィンテージのシアターチケット

このウェインドライブインシアターでは、当時約850台がの車が駐車できるほどの広大な敷地を有していました。

ウェインドライブインシアター

地元の家族連れやカップルを中心に、非常に人気のスポットとして愛されていましたが、1990年に世界的な自動車メーカーであるフォードの生産工場(現在のフォード・ミシガン・アッセンブリー・プラント-Ford Michigan Assembly Plant-)の建設のために、惜しまれながら閉鎖されました。


ちなみにこのドライブインシアターを象徴していたのが入り口に設置されていた大きなネオンサインでしたが、

ウェインドライブインシアターのネオンサイン

現在では個人の所有物となっているようで、その様子はアメリカのテレビ番組Chasing Classic Carsでも放映されていることを確認しました。


さらに驚くべきことに、今回素材として使用したヴィンテージチケットも登場しており、私自身も非常に感動しました。(ネオンサインは0:40頃、チケットは1:40頃から登場します。)

ここまで出自が明確に判明しているヴィンテージ素材も少なく、とても自信を持ってお勧めできるアクセサリーとなりました。


チケットのデザイン自体も、いかにもヴィンテージらしい素材感や”$2.00”といった文字のフォントが、非常に味わい深いアクセントとなっており、


さらには発色の良い紙の色は、ビーズに封じ込めてもなお目を惹きつける魅力を発しています。

 

ヴィンテージフィルム"THE GIRL CANT HELP IT"


こちらのヴィンテージフィルムは、1956年にアメリカで製作された、ミュージカルコメディ映画"THE GIRL CANT HELP IT(女はそれを我慢できない)"のトレイラー映像のフィルムとなります。

ヴィンテージフィルム

この映画はもともとは、当時のセックスシンボルでもあったジェーン・マンスフィールドのために制作されたとも言われていますが、


ジェーン・マンスフィールド

※1950年代を代表するセックスシンボルといえばマリリン・モンローですが、もう1人彼女と並び称されるのが実はこのジェーン・マンスフィールドでした。


ロックンロール全盛のアメリカで、エディ・コクランやプラターズなどの注目すべきロックンロール、R&Bの歌手たちも数多く参加しており、

エディ・コクラン

※1958年のエディ・コクラン。2003年のローリング・ストーン誌では「史上最も偉大な100人のギタリスト」にもランクインした偉大なミュージシャンです。


後のミュージシャン達に多大なる影響を及ぼした名作としても知られています。


またこれはご存知の方も多いかもしれませんが、ジョン・レノンが10代の頃にポール・マッカートニーと出会った際、ポールが彼の前で最初に演奏したのがこのエディ・コクランの「Twenty Flight Rock」でした。



ジョンはこの曲をはじめとするポールの演奏に魅力を感じ、ポールを自身のバンド(The Quarrymen)に誘うことを決めたとされていますが、


実はこの曲「Twenty Flight Rock」が発売されたのは1957年のことであり、エディ・コクランが最初にこの曲を演奏したのが、何を隠そうこのTHE GIRL CANT HELP IT(1956年)からであったことは、あまり知られていません。


(事実、ビートルズのメンバー達も全員がこの映画に影響を受けたとされ、1968年9月18日には、ビートルズはスタジオでの「バースデー(1968年11月発表)」のレコーディングを中断しポールの家に戻って、その日TVで放映されたこの”THE GIRL CANT HELP IT”を見たと言われています。


事実確認のため、イギリスの1968年9月18日のテレビ欄を確認したところ、確かにこの日の21:05からこの映画が放映されていたことが確認できました。)


歴史上最も成功したロックバンド、ビートルズにも多大なる影響を与えた名作のフィルムを、今回は大胆にビーズとして封入することで、これまでに見たことのないヴィンテージアクセサリーが誕生しました。



参考:

 

ドライブインシアターという文化に感謝と敬意を


一つ一つのヴィンテージ素材には深い歴史があり、それを漏らさぬよう全てお伝えしようとすると、どうしても長い文章となってしまうことは致し方ないとしても、まさかここまでの長文となるとは思っておりませんでした。


最後まで根気強くお読みくださった皆様に、この場を借りまして深く御礼申し上げます。


私がドライブインシアターに強く惹かれるのは、家族や恋人など身近な親しい人々と郊外まで車を走らせ、同じように映画を楽しみにしている観客たちが皆チケットを買い、ポップコーンや軽食などを買いこみ車の中から一緒に映画を見るという一大イベント全ての工程において、”ワクワク””ドキドキ”感に満ち溢れていることがイメージできるからです。


そんな素晴らしい文化や、何よりそのときめきをヴィンテージ素材を使うことで何か形にできないだろうか、という自分への問いかけから始まりました。


正直に申し上げまして、このアクセサリーがどなたの手に渡るのかは、作ってはみたものの私自身全く予想がつきません。


あまりに思い入れが強く、手元に残しておきたい気持ちも無くはないほど、とても特別な作品となっております。


しかし、もしこのヴィンテージアクセサリーが持つ背景や歴史、そしてその美しき繋がりに魅力を感じていただける方の手に、渡る日が来るとしたら。


そんな日を待ちながら、この記事を締めくくらせていただければと思います。


Country Gentleman




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