”真実”のブルックリンインテリアとは


ブルックリンのインテリアとは

私事ながら、最近ふと「そろそろ家でも建てようか」などという思いが少しずつ高まってきており、


色々と頭の中でデザインを考えておりました。


これは私の悪い癖でもあるのですが、一つ何かを始めようとすると、「なんとなくこんな感じ」では済まされなくなるほど、どんどん調べを進めていってしまい、最後には疲れ果ててやめてしまうということがままあります。


今回はそんな流れから、私の好きなブルックリンのインテリアについてお話しさせていただきたいと思います。


※注意点※

本記事は私の個人的見解、拙い知識、全くの見当違いと思われる意見などがふんだんに織り込まれております。インテリア業界、ハウスメーカー業界などその他豊富な知識をお持ちの方がおられましたら、


そっと本記事を閉じていただくか、どうか温かなお心持ちでご指摘・ご意見等いただけますと幸いです。

ブルックリン”風”インテリアと、ブルックリンのインテリア

天井が高いブルックリンの部屋

かなり刺激的な書き出しになりそうな予感がしておりますが、、本記事はいかなるインテリアも批判する意図を含むものではなく、あくまでも日本のブルックリン風インテリアと、実際のブルックリンインテリアの間にある違和感のようなものを、私なりに言語化すべく執筆を行なっております。


さて、少なくとも2ヶ月ほどアメリカを放浪していた頃に、Airbnbで実際にブルックリンにある一般のお宅を1ヶ月ほどで3件移り住んできた経験から正直に申し上げますと、


日本で言われるいわゆるブルックリン”風”インテリアと、ブルックリンのインテリアにはかなりの違いがあるように感じています。


しかし長らくこの違和感の理由はいったい何なのかという点に関して、答えを持たないままでいました。


感覚を言語化するということほど、難しい作業はこの世にないのではないかと思ってもいますが、この作業が自らの自宅を建てる上で何らかの役に立つと信じて、書き進めていこうと思います。

ブルックリンインテリア流行の要因


みなさんがブルックリンのインテリアを想像する際、おそらくはこんな素敵な雰囲気を想像するのではないでしょうか。

レンガやヴィンテージ感あふれるお部屋

古ぼけたレンガ、剥き出しのパイプと趣のある縦長の窓。


ヴィンテージ木材の床と小さな暖炉、黒い窓やドアが全体の印象を引き締め、ブラウンのレザーチェアが温かみをもたらしてくれています。(もちろん、観葉植物の緑が調和を与えていることもポイントです)


しかし日本で言われているブルックリン風インテリアのなかで、これほどのハイセンスな雰囲気を感じた実例を目にしたことは、残念ながら一度もありません。(あくまで私の感覚として、ですが)


その理由はいったい何なのかを、まずは一つ一つの要素を分解していくことから始めていきたいと思います。

ブルックリンの居住環境の変遷

1974年のマンハッタンブリッジの写真

※1974年、ブルックリン側からマンハッタンブリッジが撮影された写真


日本でブルックリンインテリアがここまでもてはやされるようになった明確な理由を私は知りませんが、


おそらくはニューヨークの歴史の中で、マンハッタンの家賃が年を追うごとに高騰していったため、新たに住むところを探していた(あまりお金を持たない)アーティスト達が、比較的安く借りることができた町外れの倉庫を住宅兼アトリエとして使い始めたことにあるのではないかと予想します。


それまでの日本では考えられなかったような、黒く縁取られた鉄の窓やパイプが張り巡らされ、古ぼけたレンガが組まれただけというそのワイルドな風合いに、


多くの日本人が心を撃ち抜かれ、「自分の家もブルックリン風に」と考えたとしても、全く不思議ではありません。(私もそのうちの一人です。)


ニューヨーク滞在時にはウィリアムズバーグをはじめ様々な場所を訪れましたが、一目でかなりの年代が経過していることがわかる建物と、それが連なって生み出されるえも言えぬ雰囲気に、


ニヤニヤしながら散歩していたことを昨日のことのように思い出します。

地理、建築基準の違い

ブルックリンの街角の様子

まず私が違和感を感じる一番大きな要素が、「日本でブルックリンインテリアを再現しようとした場合、あまりに狭い空間に多くの要素が詰め込まれすぎている」という点です。


この違いが生まれる理由として、「日本は土地・建物が圧倒的に狭い」ということが言えるのではないかと考えています。


調べたところ、アメリカ在住の方の意見として以下のようなコメントがありました。

居住面積は230平米くらいがアメリカの平均的なサイズです。日本の首都圏だとこの3分の1くらいでしょう。 出典:https://realestate.yahoo.co.jp/knowledge/chiebukuro/detail/11184034091/

しかしながら問題は土地の狭さだけではなく、同時に厳しすぎるほどの日本の建築基準も大きな違いではないかとも思うのです。


私は建築畑の出身ではないため、世界の細かな建築基準についてほぼ知識はありませんが、少なからず日本の方が厳しい建築基準を有しているのではないかと思う一つの理由として、


”地震”の多さ、そして世界トップクラスとも言われる耐震技術を挙げたいと思っています。


これについては気象庁が以下のようなデータを紹介してくれていることからも分かります。

日本及びその周辺では、世界で起こっている地震のほぼ1/10にあたる数の地震が発生していることが分かります。 出典:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq7.html

火山大国としても知られる日本は、世界的に見ても地震が非常に多いために厳格な建築基準を定める必要があり、アメリカの住居のように広い空間を確保することが難しいのではないかと推察されます。(構造上必要な柱や梁の数が多い、など)


※この辺りの知識が不確かなため、地学、建築などにお詳しい方のご意見をぜひお伺いしたく思います。


さらに調べてみますと、日本の住宅の多くは天井高が240cmほどであることがわかりますが、アメリカの天井は総じて高く、その空間の広がりもブルックリンインテリアの実現には、欠かせない要素なのではないかとも考えています。


実際私が泊まっていた住宅も総じて天井が高く、横の空間が狭めのアパートメントにも泊まったのですが、天井が高かったためか、狭いと感じたことは全くありませんでした。


だからと言って吹き抜けを作った場合、どうしても壁がのっぺりと天井まで続くだけになりがちであり、大きな絵や窓、ヴィンテージの照明などで空間を埋めるようにできない限りは、その選択肢を取ることはしたくないと考えています。


このことから、自分の家を作るとした場合には以下を意識しようと考えます。

・部屋数をできるだけ少なくするなどして、可能な限り横に空間を広げる。

・天井高は300cmほどとして縦に空間を広げる。

単純な見た目の違い


先述したような地理的、建築基準的な違いに関しては致し方ない部分としても、私が非常に違和感を覚えてしまうのが見た目の違いです。


私がブルックリンのインテリアに関して魅力を感じている部分を、以下に列挙してみます。


・古ぼけたレンガ(剥がれたペンキ、適当に塗られたレンガの間のモルタル)

・縦に長い窓と床からの短い距離

・高い天井

・細かく区切られた黒いアイアンの窓


この部分と、日本におけるブルックリン風インテリアの違いを比べることで、自らが感じてしまう違和感の正体が明らかになってくように思います。

レンガ問題


ブルックリンのインテリアの代名詞は、間違いなくレンガが組まれたヴィンテージ感あふれる壁にあると思います。


日本においてブルックリンスタイルを実現しようとする際、多くの場合ブラウン系のレンガ調の壁材が用いられると思うのですが、これがまず違和感を感じる部分です。


日本人はどうしても真面目な民族である(と私は思っています)ため、レンガの風合い自体は確かにヴィンテージ感を持たせてはあるものの、その間にあるモルタルが規則正しく仕上げられてしまっていることが多く、そこでまず違和感を持ってしまいます。


また、壁材として作られてしまっているために、いくらヴィンテージ感を持たせていたとしても結局は一定のパターンの繰り返しとなってしまうため、どうしてもそこに”規則性”が見えてしまい壁一面をレンガにした際に本来の良さである”ファジー”さが失われてしまうことが、一番の差異なのではないかと思います。


さらに言えば、先ほどお伝えしたような「そもそもが狭い空間」の中に重厚感のあるレンガを組み込んでしまうことで、より狭さが強調されてしまい圧迫感を感じるようになってしまいがちです。


このことから、以下のような形であればレンガを組み込んでもいいのではないかと考えます。


・茶色のレンガの場合、壁材はどうしても画一性・重厚感が出過ぎてしまうため白のレンガとする。(後から白いモルタルで不規則性を作り出すこともできそうと想定)

ブルックリンスタイルはレンガが欠かせない

・アメリカの場合、夜間の照明は間接照明が多いこと、さらに白レンガだと光を反射しやすく間接照明でも光量が確保できる、さらに不規則な影が生み出されることで味のある壁になると予想。

窓問題1


私がイメージするブルックリンの部屋の窓は(皆さんも映画などでご覧になっているかもしれませんが)、以下のようなものです。

ブルックリンの縦長の窓は憧れ

つまりは縦に長いタイプです。そして強調したいポイントとして、その”窓と床との絶妙な距離”が挙げられます。


日本のブルックリン風スタイルのインテリアを眺めていると、窓はあり、黒く塗られてはいるもののその多くが床からの高さが高く、さらには横長となってしまっておりどうしても違和感を覚えてしまいます。(狭さがより強調されてしまうように感じます)


一方以下のようなブルックリンの部屋の画像を眺めていると、そのほとんどが「腰掛けられるほどの高さ」に設けられていることがわかります。

白を基調とした美しいインテリア

事実、私がブルックリン滞在時に友人のアパートメントにクリスマスパーティーで訪れた際、やはりこのくらいの絶妙な高さの窓があったことを覚えています。(もちろん、腰掛けました。)


これには、日本で提供されている窓(建材)がそのような仕様のものがない、もしくは少ないなどの可能性もありますが、窓はその部屋の印象を大きく左右する部分に違いないと、個人的には確信めいたものを感じています。


そのことから、窓に関しては以下のような形で取り入れようと考えています。


・窓は腰掛けられるくらいの絶妙な高さの縦長の窓とする。

・仮に日本にそのような窓がないとしても、アメリカから取り寄せる。(それほど重要な要素である)

窓問題2


もう一つ、窓に関する気になる点として、ブルックリンではこのような格子状の窓を目にする機会が多くありました。

ブルックリンスタイルに欠かせない格子状の窓

このような窓が多い理由を私は知りませんが、窓の歴史を調べると中世ごろまでは現代のような強度があり、面積が広く、安価で手に入れられるような窓を製作する技法はまだ確立されておらず、


古い家では窓ガラスではなく、動物の皮や紙などを窓代わりとしていた時代もあったそうです。


その系譜で推察をするとすれば、このような格子状で小さなガラスをいくつも組み込んだ方が以下のようなメリットを享受できたのではないかと思うのです。


・大きなガラスを製作する必要がない。

・万が一破れた場合修繕が楽。

・見た目にもアクセントとなる。


日本における使用例としては、壁にはめ込む窓というよりは、部屋の区切りとして抜け感を作るために使用されていますが、どうせなら壁にはめ込むことで本格的な雰囲気が表現できるのではないかと思われます。


現時点ではこの窓を取り入れるかは未定ですが、魅力的な要素の一つであると考えてはいます。

インテリアセンスの差


ここまで、家の作りの面からブルックリンインテリアに近づくための要素をある程度考察してきましたが(もちろん外壁、セントラルヒーティング、床材、建具など、まだまだ全てを網羅したわけではありませんが)、


様々な現代西洋の部屋を見ながら改めて感じたのは、彼らは圧倒的にインテリアのセンスが良いということです。


日本のブルックリンスタイルではよく英語がプリントされた木材やポスターを飾ることが多いのですが、少なくとも私がブルックリンに滞在していた際、そのようなものを目にすることはほとんどなく、


むしろ住人の思い出の写真がいくつも壁に飾られていたり、センスの良いアートやポスターなどが飾られていることが多く、それによってただの白い壁が格別にオシャレに感じられました。


※ブルックリン風インテリアと、ブルックリンインテリアの家具の違いについては、また別の機会に書いてみたいと思っています。


もちろ