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ヴィンテージアクセサリーをメンズ視点で考える

更新日:2020年7月15日


芸術的な輝きを放つ3つのカレッジリング

https://financeadmin.lehigh.edu/content/class-2017

ヴィンテージアクセサリーといえば、女性向けのものがほとんどです。

シャネルやグッチなどをはじめとするハイブランドのピアス、ネックレスや、ヨーロッパで100年以上前に女性たちが身につけていた、ガラスのアクセサリー類などが多く、なかなかメンズのヴィンテージアクセサリーは見つけにくいものです。

今回は、ヴィンテージアクセサリーをメンズの視点から考え、どのようなジャンルがあり、そこにどんなストーリーがあるのか、その魅力についても考察していきたいと思います。

 

インディアンジュエリー

メンズ向けのヴィンテージアクセサリーとしての代表格は、やはりインディアンジュエリーになるでしょうか。

インディアンジュエリーの中でも代表的なナジャネックレス。すべて手作業で制作されている。

https://houseofstclair.com/products/1930s-native-american-sand-cast-naja

日本ではインディアンジュエリーとして知名度が高いですが、アメリカなどではネイティヴアメリカンジュエリーと呼ばれています。

ネイティヴアメリカンジュエリーの歴史は古く、シルバーという素材に出会うまでインディアン達は身近にある材料であった、骨や石、貝殻などから思い思いのアクセサリーを作って身につけていたようです。

一般的に知られているシルバーのネイティヴアメリカンジュエリーが制作され始めたのは、1800年代に入ってからでした。

ナバホらしいスタンプワークが映える最高傑作のバングル

https://www.etsy.com/listing/515160857/whirling-log-navajo-silver-bracelet

その頃からネイティヴアメリカン達はメキシコ、スペインなどと交流を持ち始め、1853年からメキシコの鍛冶屋から銀に関する彫金技術を学び始め、独自のスタイルのアクセサリーを制作・販売し始めました。

当時自ら銀を大量に採掘するだけの技術は彼らにはなかったため、アメリカ入植者達から手に入れた銀貨や銀のインゴット、ワイヤーなどを溶かしてアクセサリーを作っていました。

現在では法律で禁じられているが、1800年代には銀貨を溶かしてアクセサリーを制作していた

https://nativeamericanjewelrytips.wordpress.com/2015/05/05/what-does-coin-silver-mean-in-relation-to-vintage-native-american-jewelry/

インディアンジュエリーの技法の中でも代名詞と言っていいのが”スタンプ”ですが、これもメキシコの皮職人達が皮に模様をつけるために使用していた、鉄のスタンプから着想を得てシルバーにもスタンプを施したのが始まりとされています。

サンダーバードを中心に配置したハイセンスなバングル

このスタンプもシルバースミス(銀職人)が鉄くずなどを一つ一つ削って制作されており、作者ごとに異なる顔を見せてくれることも、ネイティヴアメリカンジュエリーの魅力の一つといえます。