DIYはアメリカが本場の理由


近年日本でも盛んにもてはやされるようになったDIY。日本でも”日曜大工”として、多くはお父さんが仕事が休みの日曜に、お母さんや家族にお願いされたり必要性に駆られて大工仕事に精を出す、という文化はありました。

しかし今日では必要性に駆られてというよりも、趣味として、またおしゃれなインテリアにしたいというような目的でDIYに情熱を傾ける方も多いようです。

ではこのDIYという言葉、日本で生まれたのでしょうか。

答えは”NO”です。そもそもDIYとはDo It Yourself(自分でやる)という文章の頭文字をとって作られた言葉です。

私たちがDIYをしようと思うとき、Google等でさまざまなDIY例を検索します。そのなかでもおしゃれだなと思うものは大抵アメリカを始めとする欧米諸国の事例が多いのに気づきます。

今回はそんなアメリカがDIYの本場たるゆえんを、日本とさまざまな面で比較をすることで考えていこうと思います。

理由:1 建物の価値基準の違い

アメリカなど西洋諸国では、古い建物ほど価値があると考えられています。その証拠として、ヨーロッパでは都市の景観を守るために古い建物を壊さないための条例などが定められています。そのため100年を超える歴史的な建築物が現在でも多く残されているのです。

日本では、それとは逆に古い建物になればなるほど価値は下がっていきます。そのため古い建物はどんどん壊し、自分の建てたい建物を建てるという文化が形成されてきました。

このような価値基準の違いから、アメリカでは古い建物に住みながら、自分好みの暮らしをするために壁を塗ったり間取りを変えたりと、自分でアレンジしていくという文化が根付いていったのではないかと推察されます。

理由:2 地震頻度の差

日本は地震大国と呼ばれます。その理由は、日本が4つのプレート(太平洋プレート・ユーラシアプレート・北米プレート・フィリピンプレートの4つ)の境界上に位置しているため、世界でも有数の地震大国となったのです。これは同時に火山大国でもあることを示してもいます。

対するアメリカは、国土面積あたりの地震頻度は日本の1/50ともいわれており、耐震面での心配も少ないため、自分で倉庫や物置を作る程度であればそこまで頑丈なものでなくとも壊れる心配がなかったため、DIYが行いやすかったのではないかと考えられます。

理由3: 建築基準の差

これは地震頻度の差にも関係するのですが、日本では阪神淡路大震災などを経て世界でもトップクラスの建築基準を設けられています。そのため自分の手だけで大きな建物を建てることが非常に難しくなってきています。

アメリカの建築基準が日本のそれよりも甘いというつもりはありませんが、この基準の差がアメリカを本場たらしめる理由のひとつではないかと思うのです。

理由:4 供給面の充実

日本では、本格的に家を建てようとする場合には業者のだけが取引を行う、木材等の資材を扱う資材屋さんから資材を仕入れる必要があります。つまり一般の方が本格的な資材を手に入れるためには手間がかかってくるのです。

その点、アメリカでは超大型ホームセンターである「HOME DEPO」など、そこにさえいけば誰でもいくらでも、必要な資材を容易に手に入れることができるため、DIYをはじめようと思い立ったらすぐに始められるという土壌が整っているのです。

このような超大型店舗を抱えるのは国土の狭い日本では現実的ではありませんし、またもしそのようなホームセンターが上陸したとしても、DIY文化がまだまだ根付いていない日本では継続して営業をしていくことは難しいと思われます。

理由5: 国土面積の差

アメリカの国土面積は、日本の約25倍です。(日本:377,835km²、米国:9,626,630km²)

そしてアメリカの人口は日本の約2倍ですので、人口密度は日本(330人):米国(30人)となります。つまり日本はとても狭い土地の中に非常に多くの人が存在する、ということになります。

そうするとどのようなことがおきるのか、それは、「仕事の細分化」です。狭い地域にたくさんの人がいればそれだけ商売がしやすくなるため、仕事は専業化が進んでいきます。水道工事や電気工事、清掃業までいくつもの業者が誕生しました。特筆すべきはその対応の早さです。

土地が狭いということはそれだけ業者の対応も早くなります。簡単に言えば1km以内に業者がいるのか、50km以内に業者がいるのかでは、業者の到着・対応スピードにも大きな差が生まれてきます。

そのためアメリカでは業者に連絡してから到着・施工まで時間がかかることが多く、待ちきれない人々は自然と自分たちでできるところは自分たちで修理・補修するという考え方になっていったのではないでしょうか。

理由:6 家族へ受け継がれるDIY文化

上記理由を踏まえたうえで、アメリカには脈々とDIY文化が受け継がれてきました。夫婦が購入した中古住宅の壁を自分たちで塗り替えたり、それを見た子供たちも一緒に手伝ったりしながら、「自分たちの手でモノを作ったり・修理する」という考え方が自然に染み付いていったと考えることは想像に難くありません。

その証拠に、大体のアメリカの住宅の近くにはガレージがあったり、地下には作業場が設けられていることが多く、その中に買い揃えてあるさまざまな機材を受け継ぎ・使いこなしながら、多くの人がDIYを楽しんでいるのです。

日本では大量生産・大量消費の流行により、モノを直して使うという考えではなく、「モノが壊れたら新しくて安いものに買い換える」という考え方が浸透してきてしまいました。

日本でも古くは江戸時代には「直し屋」なるものが存在し、町の人たちは壊れた風呂桶やお茶碗を持っていき修理をしてまた使用するという「モノを大切にする文化」がちゃんとありました。

現在の日本のDIYはそんな大量生産・大量消費という文化への反動として流行している、という一面もあるのかもしれません。

しかし「モノは大切にしなければならない」、という当たり前の動機を出発点とするDIYではなく、アメリカや欧米諸国の人々がするような「自分たちらしい生き方を楽しむためのDIY」を見習って、これから先日本にも本当のDIY文化が深く根付いてくれればいいなと思います。

カントリージェントルマンのDIY作品

ちなみにカントリージェントルマンでは様々なヴィンテージの素材をアメリカから取り寄せ、オリジナルな作品を制作しています。

例えば馬の蹄鉄をリメイクした棚があります。

素材はすべてヴィンテージにこだわり、実際にアリゾナ州で使われていた馬の蹄鉄を取り寄せ、これもまたパレットを解体して味のあるエイジングが出てきたものを切り、棚に仕立てました。

蹄鉄(ホースシュー)の固定には、馬の蹄に取り付けるときに使う専用の釘を使用し、細部までこだわった作品となりました。

お手持ちのリングやバングル、ネックレスや鍵までおしゃれに見せてくれる小物棚となりました。

また、その馬蹄と釘を使用したキーホルダーも制作しました。

色はブラウンとホワイトの二色で、すべてにヴィンテージ素材を使用することで、素材が経てきた時間を感じることができる作品となりました。

いずれもカントリージェントルマンのショップページにてご購入いただけますので、ぜひ一度ご覧頂ければと思います。

#DIY #ニューヨーク #アンティーク #ヴィンテージ

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