【襤褸(ボロ・らんる)】の歴史とは

最終更新: 7月14日


http://www.amusemuseum.com/boro/index.htm

「襤褸(ぼろ)を纏えど心は錦」「ボロボロ」「ぼろ儲け」「ぼろが出る」、など日本には【ぼろ】という言葉を語源とした言葉がいくつも存在しています。

では「襤褸(ぼろ)」とは一体どのようなものを指すのか。

現在ではフランスを中心に、世界的な人気を誇る日本文化の一つとなった「襤褸(ぼろ)」について、その奥深い歴史を紐解いていきたいと思います。

襤褸(ぼろ・らんる)とは

https://www.heddels.com/2015/08/all-about-boro-story-japanese-patchwork/

襤褸(ぼろ・らんる)の歴史は江戸時代(1603年 – 1868年)以前から始まります。

非常に寒く豪雪でも知られる東北・北陸地方などでは、その寒さに耐える主な防寒具は着物などの衣類だけでした。

しかし当時の衣類は非常に高価なものであったため、新しいものを買う余裕がある農民・漁師などはほとんどいませんでした。

そのため、彼らは同じものを毎日のように着続けました。するとどうしても肘や裾の部分が擦り切れ、破れてきてしまいます。

極寒の中で生活をする上で、穴が空いた衣類を着ていては寒さに耐えきれなくなるため、麻布やボロ切れ、古い布団などをツギハギして縫い合わせていくことで、古くなった服を補強してきていました。

(綿が貴重品とされていたため、布団の中の詰め物としては麻クズや古い仕事着などが詰められることが多かったそうです)

さらに彼らはそれを自分だけでなく、次の世代、またその次の世代へと受け継ぎ、それが現代にまで残っているというわけです。

これが襤褸(ぼろ・らんる)と呼ばれるものの始まりでした。

襤褸(ぼろ)は恥ずかしいもの?

https://www.heddels.com/2015/08/all-about-boro-story-japanese-patchwork/

「ぼろが出る」とは、自分が隠しておきたいこと、見られたくないものが公になってしまうことを指す言葉ですが、

農民たちにとって襤褸を着ていることは、当然ですが嬉しいこと、誇らしいことではありませんでした。衣類を買う十分なお金があればそうしますが、そうできない程にお金がなかったからです。

ぼろに関しては私も東北出身ということもあり、懐かしい思い出があります。

15年ほど前、ダメージジーンズが好きだった私は、ダメージジーンズを履いてひいおばあちゃんの家を訪れました。

するとそれを見たひいおばあちゃんは、「なんだべそだぼろぼろの履いで!ばあちゃん縫ってやっから貸せ!」と一言。

当時は「これが今の流行りなんだよ」と言葉を返すことしかできませんでしたが、昔は「穴が空いていることは恥ずかしい」という価値観こそが当たり前だったのだと、今ではわかります。

現代でこそ、世界的にも人気の文化となり、【BORO】という固有名詞で認知度が高まってきている襤褸(ぼろ)ですが、それでも東北・北陸地方の方の中には、「ぼろを人前に見せるのは恥ずかしい」「そんなもの表に出さないでくれ」といった意見が今もあるそうです。

あえて誤解を恐れずに言えば、日本のヴィンテージ・アンティークの服・テキスタイルとして、私はボロを世界に誇れる素晴らしい日本文化の一つであると捉えています。

世界的な襤褸(ぼろ)のコレクター、田中忠三郎さん

2013年に惜しまれながらこの世を去った、青森出身で民具研究家の田中忠三郎さんは、世界的なぼろのコレクターとして知られています。

ここで彼も登場する、【襤褸(ぼろ)】を特集した動画が残されておりましたので、ご紹介します。

(ぼろを語る上で、非常に重要かつ貴重な動画の一つです。)

私が田中さんを尊敬したのは、同じく私が敬愛する白洲次郎氏の奥方の白洲正子さんが、

<骨董的にかなり価値の高い器であっても、それを気にすることもなく頻繁に生活で用いることをよしとした>いわゆる「用の美」を根本としていたのと同じものを彼に感じたからでした。

かの有名な映画監督の黒澤明さんの映画撮影時には、彼のコレクションである襤褸(ぼろ)の着物などを大量に貸し出していたりと、

そのまま資料館や博物館などで蔵していることをよしとせず、それを用いられることにこそ喜びを見出していた、いわば「用の美」の継承者とも言える田中さん。

そんな彼のコレクションは、意外なところで大手芸能事務所であるアミューズ(福山雅治・サザンオールスターズなどを擁する)の会長である大里洋吉さんの、そして同社の辰巳清さんの力によって、

浅草にあったアミューズミュージアム(2009年開館〜2019年3月31日に惜しまれながら閉館)内で展示もされていました。

そのミュージアムでの展示について、Webサイト(アミューズミュージアム)上に田中さんのメッセージが記されています。

出典:http://www.amusemuseum.com/blog/cat03/cat03-05/

長年襤褸(ぼろ)と向き合ってきた田中さんの紡ぎ出すメッセージには、襤褸(ぼろ)という言葉に秘められた<人と人との温かいつながり>や、<家族の絆>といった一種の美しい輝きを感じることさえできます。

究極のサステナブルファッション、襤褸(ぼろ)

http://www.amusemuseum.com/boro/index.html

我々日本人の多くは、【ぼろ】と聞けば「古くなって着れなくなってしまった服や布」を連想しますが、その実襤褸(ぼろ)は究極のサステナブルファッションであったと言うことができます。

田中さんのおっしゃられた言葉を参考とすれば、生産・消費・再利用まで一切の無駄がないライフサイクルとなっています。

・麻を植える

・麻を育てる

・麻を刈り取る

・糸にする

・布を織る

・着物を作る

・破れてきたら古い布を継ぎ当て縫い付ける(刺し子)

・どうしても着れなくなったら布団の詰め物として再利用する

・もしくは引き裂いたボロ切れを糸代わりにして再利用する(裂織と呼ばれる青森の技法)

・自分だけでなくその次の世代へと引き継ぐ

自然のもののみから糸を作り、着物とし、ボロ切れになればまた糸として再利用する。

現代人には耳が痛くなるような、この極めて理想的なサステナブルファッションは、大量生産・大量消費がもてはやされている今、殊更その輝きを増しています。

命を繋ぐボロ、【ボド・ボドコ】

青森では、麻でできた布や木綿の布を何枚も継ぎ足した敷布を「ボド」もしくは「ボドコ」と呼んでいました。

当時の人々は稲や枯れ草の上にこのボド(ボドコ)を敷き、寝ていました。しかしこのボドは単に寝るための敷物という役割の他に、とても重要な役割を果たしていました。

それが【お産】でした。

当時は産婦人科もなかったため、お産といえばその村の経験豊富なお婆さんたちが介助するものでした。その際にこのボドが敷物として使われたのです。

子供が生まれ、成長してまた新たな子供を産む。そんな家族にとっての大事な節目の度に、このボドはお母さんと新たな命を優しく包み込んでくれました。

そんなボドには、何世代もの人の汗と涙と血、そして羊水までもが染み込んでいます。

ボドは、単なる敷物・テキスタイルとしての価値以上に、その内には数え切れないほどの家族の絆と想いが込められているのです。

Country Gentlemanのアンティークアクセサリー

今回は襤褸についてご紹介させていただきましたが、当ブランドCountry Gentlemanでは、「古き良きもの」だけが持つ、「品格」や「貫禄」を味わっていただけるようなアンティーク・ヴィンテージアクセサリーを制作・販売しております。

Country Gentlemanの作品(リング・バングルなど)の主な素材は、アンティーク・ヴィンテージの銀食器の数々です。

こちらはヴィンテージのバターナイフから制作した、ヴィンテージバングルです。

<Wallace社製ヴィンテージバターナイフバングル<Grand Baroque>>


アメリカでも老舗の銀食器ブランドであるWallaceの中でも、その立体的な彫刻が美しいGrand Baroqueは、数ある銀食器の中でも抜群のインパクトを誇ります。


丁寧に手首に馴染むように加工されたこのバングル は、ヴィンテージアクセサリーに魅力を感じている方々にこそ身につけていただきたい、


非常に美しいアイテムとして誕生しました。


次にご紹介するのが、同じくWallaceのGrand Baroqueのヴィンテージスプーンリングとなります。非常に美しい彫刻と、細かな装飾は見る者の目を惹きつけてやまない魅力があります。

<Wallace社製ヴィンテージスプーンリング <Grand Baroque>>


丁寧に加工を施すことによって、本来のデザインを損なうことなく、圧倒的な存在感を放ってくれる、こだわりのアイテムとなりました。

そのほかのアンティークアクセサリーも各種取り揃えております。

Country Gentlemanでは、古き良きものが持つ歴史や背景に価値を見出し、その魅力を身につけることで感じていただくため、アンティーク・ヴィンテージ素材から様々なアクセサリーを制作しております。

これからも、知られざる歴史を一つずつ紐解きながら、皆様にとって新鮮な視点からアンティーク・ヴィンテージの世界を楽しんでいただけるよう、努めてまいります。

Country Gentleman

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