女性ファッション100年の闘争<職場メガネ禁止・パンプス強制から>

街を歩けば、人々は自分が好きなファッションスタイルに身を包み、それぞれの個性を主張しています。


シックな色合いのスタイルが好きな人、奇抜なカッティングのジャケットを着こなす人、頭からつま先までドレッシーな装いを楽しむ人、そのスタイルは千差万別で、それぞれが自分と言う人間を世界に示す一つの手段として、ファッションは存在しています。


しかし、少し時を巻き戻すとそのファッションは世界的に禁じられていたかもしれない、そんな少し不思議なお話をさせていただきたいと思います。


特に今回は、女性のファッションについて書かせていただきます。


最近のニュースの中で、「女性が職場でメガネをかけることを禁止する」、「女性は職場でパンプスを履いてはならない」などと、現代の女性たちからすれば時代錯誤の極みとも言えるルールが、今でも当たり前に強制されています。


女性だけでなく、この記事を男性のあなたにもお読みいただくことで、男性は女性のファッションをどう捉えればいいのかについて、一つの方向性をお伝えできればと願いながら書きすすめていきます。

禁じられたファッション


「禁じられたファッション」


この言葉を聞いて、あなたはどんなことを考えるでしょうか。宗教的に禁じられている?誰かをバカにしているファッションだから禁止?


いえいえ、実は今では誰もが当たり前に着ているファッションですら、禁じられていた時代があったのです。まずはこちらの動画をご覧ください。

これはVOGUE JapanがYoutubeに投稿した、<禁じられたファッション、100年の歴史。>と言う動画です。(実際はGLAMOURの動画に字幕がつけられています)


簡単に言えば、100年前から10年単位で、その年代で禁じられていたファッションを紹介していくと言うものなのですが、ファッションに興味を持つ人なら誰もが目を疑うような場面が満載の、興味深い動画になっています。


それでは、この中でも特に「なぜ?」と思う禁じられたファッションをご紹介していきます。

1920年代:水着の取り締まり


夏には誰もが開放的な気分を味わい、ファッションでもそれを表現します。特に水着は、自分の現在の気分や表現したいモチーフをアピールしやすいものです。


例えばこんな水着を着た女性がいたとします。とても美しく魅力的ですが、これがもし1920年代であれば間違いなく逮捕されていたでしょう。

なぜなら、1920年代のアメリカでは浜辺に水着警察なるものが巡回しており、ひざ上15cm以上の丈の短い水着を着ていると、逮捕されていたからです。

実際に1907年には水泳選手・ハリウッド女優として人気を博したアネット・ケラーマンが、マサチューセッツ州のリビアビーチで、露出の高い水着を着用したとして、公然わいせつの罪で逮捕されました。


しかも、彼女が着用していたのは現在のように露出の高い水着ではなく、ワンピースの水着であったにも関わらず、です。それほどに当時は女性の露出に対して厳しい世論があったのです。


1930年代:ショートパンツは風紀を乱す?


現代では若い女性たちを中心に人気なのが、ショートパンツやミニスカート。

その中でもショートパンツは水着と同様に、”風紀を乱す”として禁止されている州もありました。

それがペンシルベニア州ホーンズデールでした。


女性たちはショートパンツを履くことを禁止され、膝が隠れるほどの長いスカートを履くことを強いられていました。


ショートパンツに対する偏見は長く残っており、その後1950年ごろまで世間的に認められませんでした。

1950年代:男性の女装の禁止


現在ではLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなどの生まれた性と異なる性で生きる人と、クエスチョニングと言う性自認や性的指向を定めない人の頭文字)の俳優やタレント、歌手が世間的に認知されてきており、その権利も徐々に認められ始めてきています。(まだまだ十分と言うには程遠い状況ですが)

しかし1950年代はLGBTQに対する風当たりが非常に強く、1954年には女性による男装が認められたものの、男性による女装は認められないと言う状況に置かれていました。


当初はそういった状況に物言わずに耐え続けていた彼らでしたが、性的指向を理由とした解雇や、ゲイバーなどに居合わせただけで警察の捜査を受けるなど、その抑圧が続いていき、最終的に一つの転換点を迎えることとなります。


それが、「同性愛者たちが初めて警察(権力)に立ち向かった暴動」とされる、ストーンウォールの反乱(1969年)です。


また60−70年代にかけては、黒人の市民権運動やウーマンリブと呼ばれる女性解放運動などが盛んになった時期でもあり、その機運に乗ってこういった運動が活発化していきました。


近年日本でも、LGBTQが頻繁にテレビなどで出演し市民権を得ていますが、その背景にはこういった過去の偉人たちの奮闘があったのです。


ちなみに今年2019年は、彼らにとって記念すべきストーンウォールの反乱から50年の節目ということもあり、ニューヨークで行われた「Newyorkcity Pride March」は、大盛況のうちに幕を閉じました。



1960年代:女性のパンツスタイル禁止


最近の話題となっているのが、職場での女性のファッションルールです。


例えばメガネ着用禁止、パンプスの強制などが一例として挙げられますが、1960年代にはなんと今では当たり前となっている、女性のパンツスタイルもタブーとされていました。


もはや「公の場でも職場でも、女性は長いスカートだけ履いていろ」とでも言いたげな話ばかりで、辟易してしまいますが、当時の権力者や世論はそれが当たり前だと思い込んでいたようです。


これに反旗を翻したのがアメリカ下院の女性議員であった、シャーロット・トンプソン・リードでした。


https://www.slideshare.net/purvisha_ndkrn/pants-62756683


1960年代、まだ女性のビジネスシーンでのパンツスタイルがタブーとされていましたが、彼女は1969年にアメリカの連邦議会にパンツスタイルで出席し、「女性がビジネスシーンでパンツスタイルでいることを認めた」記念碑的な出来事となりました。

抑圧されてきた女性たちのファッション


こうしてみると、いつでも女性ばかりが何かを強いられているように思います。


「露出が多い」「風紀を乱す」「スカートだけ履いていろ」など、どれも取るに足らない問題ばかり。しかもこういうことを口に出すのは決まって男性ばかりです。


しかし女性たちは、いつの時代もブレない信念としなやかな強さを持ち合わせ、どんな抑圧をも打ち破ってきました。


今この記事を読んでくださっているあなたが男性ならば、もっと寛容性と受容性を大切にし、女性の輝かしいまでのその強さを尊敬すべきであると言えます。


そしてもしあなたが女性であるならば、これまでに女性たちが勝ち取ってきた権利や主張に思いをめぐらせ、それを誇りに思っていただきたいと思います。


現在日本でも、また世界的にも注目を集めている#Metoo運動など、まだまだ世の女性たちを取り巻く状況は改善の途上にあると言えますが、これからの時代を拓いていくべき紳士淑女たちには、過去を振り返り、学び、そしてこれから生まれていく新しいファッションスタイルを、決して偏見を持つことなく軽やかに受け入れ、自分たちのものとして受け入れていってもらいたいと心から願っています。


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