IDブレスレットの知られざる歴史

最終更新: 1月22日


今回ご紹介するのはIDブレスレットの知られざる歴史についてです。

ヴィンテージアクセサリーが好きな方や、ミリタリーものに造詣が深い方はすでにご存知のアクセサリーかとは思いますが、よりディープな歴史を紐解いていきたいと思います。


<お知らせ:2021年1月22日(金)ヴィンテージIDブレスレット5点を新入荷致しました。>

詳しくは別記事:新作入荷 ヴィンテージIDブレスレット をご覧ください。

それでは早速、IDブレスレットの知られざる歴史を紐解いていきたいと思います。

IDブレスレットの起源→IDタグ

そもそもIDブレスレットとは、【Identification】 の頭文字であり、本来は「身分証明」であったり、「その証明書」のことを指しています。

IDタグのイメージ

つまりIDブレスレットの意味としては、<身分証明ができるブレスレット>と言っても差し支えないものと思います。

現代少しずつ人々にも知られ始めてきたIDブレスレットですが、実はその起源はIDタグにあります。

IDタグの始まりは、古代ローマ時代のスパルタ人が手首に着けた棒に名前を刻んだことが始まりとされていますが、より一般的に認知されたのがアメリカ南北戦争(1861−1865年)からでした。

アメリカ南北戦争

アメリカ南北戦争が激しさを増す中、兵士たちは自分たちが死んだ時に「これはどこの誰なのか」を識別する方法がないことを恐れました。

その理由は、実際多くの亡くなった仲間たちが「判別ができないとの理由」で故郷に葬る事ができないでいたからでした。

その結果として、多くの兵士たちは一枚の紙に自分の名前を書き、それを自分の服(コートや軍服)に縫い付ける(または貼り付ける)か、ベルトのバックルに自分の故郷や宗教、名前などの情報を引っかき傷によって記しました。

戦争の最中、1862年5月3日にニューヨーカーだったジョン・ケネディは米陸軍長官エドウィン・スタントンに、すべての連邦軍の兵士にIDタグの原型となるものの製造と提供を申し出ましたが、それが採用されたのはそれから44年が経ってからのことでした。

民間によるIDタグの販売開始

その後すぐ民間の製造業者が、雑誌や新聞などの定期刊行物の中に「Soldier's Pins」という商品を宣伝し始めました。これこそがIDタグの原型とも呼べるものとなったのでした。

しかし、実際に兵士たちはその広告を見ることはほとんどありませんでした。

なぜなら兵士たちが新聞や雑誌などの定期刊行物を所持していることはほとんどなかったからでした。

兵士たちがそう言った情報を得るのは、戦場の近くまで兵士たちを追ってきた民間の商人や、彼らが運営する移動式のテントなどが主でした。

真鍮や鉛で作られた小さなコインのような物に、アルファベットなどのデザインを刻印する小型の機械を用いることで、ようやく兵士たちの手にもIDタグが渡されることとなりました。

ちなみに、このようなIDタグを手に入れることができたのは、ほとんどが北軍の兵士でした。なぜなら南軍の兵士たちにはそのような、IDタグと出会う場所がほとんどなかったためとされています。

そのため、今日まで残っている当時のIDタグには、北軍を率いていたアブラハム・リンカーンをはじめとして、イーグルやシールド、さらにはジョージ・ワシントンなどのデザインが多用されていたのでした。

タグの裏側には、実用的な機能として兵士の名前や所属部隊、または故郷の名前や宗教が刻まれていきました。

通常タグには穴が開けられており、紐やチェーンを通すことができたため、多くの兵士たちは首からタグをぶら下げる形で身につけていました。

IDタグとしてのコイン

このようにしてIDタグが浸透し始めましたが、その当時においてただ単にそのようなIDタグを買うだけではなく、身近にあるものでIDタグを作る人が現れ始めます。

https://relicrecord.com/blog/love-tokens-currency-of-love/

職人による作業かと思うほどに美しく刻まれているものや、素人らしい自由なデザインのものもあるため、一部のコレクターの間では非常に高値で取引されるほどです。


ちなみにこちらの画像は実際のIDタグの代わりに使われていたものではなく、恋人や家族に対して贈られたラブトークンと呼ばれる、


いわばスウィートハートジュエリーに近しいものですが、コインなどを用いてメッセージを伝えたり、自分を認識してもらったりという意味合いで言えば、関連性はあると言えるかと思います。

おそらくほとんどの人が知ることのなかったIDタグの歴史が、このコインには刻まれています。

IDブレスレットの登場

徐々に一般の兵士達の間でも、IDを金属に刻み身に着けるという文化が定着し始めていましたが、一つ問題がありました。