シグネットリングの知られざる歴史

更新日:6月4日

紳士は基本的に、余分な装飾品は身につけないものとされています。

華美なネックレスやブレスレットなどはもってのほかで、個性を出せる部分はもっぱら胸元のハンカチーフかカフスリンク、または時計か革靴などで自らのスタイルを表していました。

しかしそんな紳士のファッションにおいて、1つだけ例外があります。

それが【Signet Ring(シグネットリング)】と呼ばれる指輪でした。

ヴィンテージのシグネットリング

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Baronnet-signet-ring.JPG


今回はその”紳士の指輪”とも呼ばれるシグネットリングについて、知られざる歴史を紐解いていきたいと思います。


※シグネットリング といえばイギリス紳士が身につけていることで有名ですが、実は世界中にシグネットリング は存在しています。

詳しくは別の記事(シグネットリングはイギリスだけのもの?<世界のシグネットリングをご紹介>)をご覧ください。

シグネットリングの始まり

シグネットリングの歴史は古く、その始まりは紀元前およそ3500年前のエジプトまで遡れると言います。

こちらは円環の側面に絵が彫られており、それを回転させることで印を刻むことができるメソポタミア文明時代のものです。

メソポタミア時代の円環

https://sites.google.com/site/completearthistory/non-western-art/mesopotamian-seals

その後王たちは自分の名前や自らを示すための印などを刻んだ指輪を身につけるようになりました。これがシグネットリングの始まりとされます。

この頃から、権力者たちは法的文書や自らの宣言の公式性を認めるために、このリングを印として用いていました。

初めの頃はこれらのリングは石や陶器、象牙などで作られていましたが青銅器時代以降には金属の加工が行えるようになり、